セルフリスニング──心を整える静かな習慣

新しい環境に慣れてくると、 逆に様々な悩みが浮上してきている人が いるように思います。 そんな悩みや不安で頭の中がいっぱいになっているとき、 「セルフリスニング」というシンプルな方法があります。

これは、自分の声で悩みや思いを録音し、 あとから聞き返すことで気持ちや思考を整理する、 シンプルな自己内省の方法です。

やり方は簡単で、スマホの録音機能などに、 今思っていることを吹き込み、 あとから聞き直してみるというだけ。

不思議なことに、 話しているときには気づけなかった自分の状態が、 音声を通して見えてくることがあります。 たとえば、「相手ばかりを責めているな」とか、 「もう話す元気もないほど疲れていたんだ」といった、 自分の感情の偏りやエネルギーの状態です。

録音を聞くという行為は、 自然と自分を“外側から”見る訓練にもなり、 思考のループから抜け出すきっかけになります。

またそれまでスムーズだったのに、 あるテーマにさしかかったとたんに声がかすれたり、 上擦ったりする場合は、 もしかするとそこに心理的ブロックがあるかもしれない…という、 気づきにつながったりすることもあります。

気づきを得たあとには、 小さな行動をひとつ加えるのがおすすめです。 たとえば、深呼吸をする、 短く日記をつける、 少し体を動かす、 目を瞑って軽く瞑想してみるなど、 自分の内と外をゆるやかに 整えるような動きが効果的です。

セルフリスニングは、感情に飲まれそうなときにも、 冷静さを取り戻すシンプルな手法のひとつ。 もし心がざわついたときには、 静かな場所で、自分の声を聞いてみてください。 もちろん誰かに心のうちを聞いてもらうのもよいのですが、 簡単なセルフケアの一例としてご紹介してみました。

何かのご参考になさっていただければ、幸いです。

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